ドッグトレーニング:ウチの犬はどうして褒めようとすると逃げるの?
日本のドッグトレーニング法は、ここ20年の間に、
欧米から「正の強化」という手法を取り入れるようになってきました。
つまり、好ましい行動を「強化」することで、
やって欲しくない行動が出ないようにするというものです。
そのために、飼い主は犬の好ましい行動が身につくように、
その行動をが出るたびに褒めてあげることにします。
ところが、褒めようとすると愛犬が首をすくめて逃げてしまうことってありませんか?
いったいなぜでしょう。
※画像はイメージです。
場合によっては、やって欲しいことをお願いしても
犬が全然やってくれないことさえあるかもしれません。
いったいどうしてでしょう。
考えられる理由としては、飼い主さんが褒めているつもりでも、
愛犬にとっては褒められているとは感じていないからということがあります。
つまり、「褒められている」と犬が感じなければ、
そもそも、その行動は強化されません。
そうなると、教えたはずなのに、やってくれないという状況が起こりうることになります。
さらに、飼い主さんが褒めていると思っていることが、
犬にとって嫌悪だった場合は、合図のキュー(指示のことば)を聞く度に
嫌なことが起こると予測して、その場からいなくなってしまう可能性もあります。
先日お話しした”Poisened Cue“がそれにあたります。
飼主さんが愛犬に対してよくやる行動に頭を撫でるというのがあります。
愛情を持って撫でているつもりでも、受け手が心地よく感じていないことがあります。
特に小型犬の場合、頭を撫でようと手を伸ばされること自体に恐怖心や嫌悪感を持つ犬もいます。
つまり、人間がご褒美として提供している行動が、犬にとってはご褒美になっていない。
もちろん、撫でられることや抱っこされることを嫌がらない犬もいますが、
中には、頭の上に手をかざされるだけで怖いと感じたり、
抱き上げられて捕まえられてしまう(自由を奪われる)と思う犬もいます。
「褒めて育てる」トレーニングが主流となってはいるものの、
犬が「褒められている」と感じなければ本来のトレーニングの理論が成り立ちません。
愛犬にとって、何がご褒美(好ましいもの)なのかを見極めないと、
トレーニング自体が進まなくなってしまいます。
また、食べるものに興味がある場合でも、なんでもいいというわけでもありません。
犬にとってのご褒美は、その時々によって変わることも念頭においておかなければいけませんね。
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