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2019年7月 9日 (火)

ドッグトレーニング:呼び戻し(Recall)

またか。と言われそうですが、今回も呼び戻しのお話。

「呼び戻し」ということばに耳馴染みが無いかもしれませんが、ドッグトレーニングでは「呼ばれたら戻ってくること」を「呼び戻し」と言います。
※競技では「招呼」

昨日「義務感」の話の中でもちょっと出てきましたが、実は週末アシスタント犬の家族会キャンプに参加してきました。
キャンプ場には犬遊泳OKの場所があり、当然のことながら泳げる子はリードは付けずに泳ぎます。
浜に上がっても特にリードは付けません。
一般利用者のエリアとは少し離れているのと、みんな飼い主さんに呼ばれればちゃんと戻ることができるからです。

しかし、日常を見れば、ドッグランの中では飼い主が呼んでも全く戻らない犬がいたり、散歩をしていればマンションのエントランスからフレキシブルリードをいっぱいに張りながら吠えかかってくる犬に驚かされたりと、呼び戻しが出来ない犬が多くいることに驚かされます。


何回も呼ばないと戻って来なかったり、何度呼んでも、他に楽しいことがあったら戻って来ないのであれば、家の中で「ごはんよ。」と呼ばれて戻ってこられたとしても、「呼び戻し」は出来ていないということです。

誰でも他に楽しいことがあれば、なかなか戻って来ないのは当然です。
人間の子供と同じですね。
5時のチャイムで帰ってきなさいと親に言われても、遊びが楽しければついつい遅くなってしまう。
人間の場合、言われていることが守れなければ多少の罪悪感もあるでしょうが、犬にはおそらくありません。
犬が戻って来られないのは、戻ってくることがきちんと教えられていないからです。

また、呼び戻されると楽しいことが終わってしまうとわかっている犬たちはなかなか戻っては来ません。
戻ってきたら楽しいことがあるとわかっていれば犬は戻ってきます。
そのためには、最初は戻ってくるたびに楽しいことが起こらなければなりません。
戻ってくるたびに「なにグズグズしているんだ!」と叱られていては、当然戻って来ないでしょう。


一度や二度の練習では環境が変わった時に通用しません。
様々な場所での練習を重ねることで、多少の誘惑があったとしても、犬は戻ることを選択するようになります。
何度も練習するうちに、「選択」ではなく、「習慣」になります。
いい行動は「習慣」にすると、お互いのストレスも軽減できますよね。

パピーのころから、呼ばれたらいいことがあると刷り込んで育てれば、怒鳴らなくても、何度も呼ばなくても、おそらく犬たちはすぐ戻ってきてくれるはずです。

201907091

この日のF君にとっての誘惑は草。
草地のそばを通ると草地に入り込んで伏せて草を食べ始め、絶対戻ってきません。

まずは草地から離れた場所で練習し、次第に草地に近づいてみますが、草地のスルーできるようになるまでにはまだまだ時間がかかりそうです。

大事なのは一貫性をもつこと。
ここではOK、こっちはダメよ。ではなく、常に呼んだら必ず来てもらう。
当然誘惑が大きければ戻って来づらいので、最初は誘惑の少ない静かな環境から始めます。

「呼び戻し」の練習方法がわからないときは是非プロに相談してみてください。
力づくで呼び戻す「強制」ではなく、やって欲しい行動を選べば必ず報酬が出る方法で教えてあげると、リードが何かの拍子に離れてしまっても、慌てる必要はなくなります。


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