たかが前進、せれど前進
ドッグトレーニングのことを知らない人が読んだら、何の意味?と言われそうですが、
「前進」というのは、「ハンドラーのキューを聞いたら、ハンドラーの次のキューが出るまで、犬が前方にまっすぐ走っていく」というものです。
このとき、ハンドラーがどこにいようと関係なく、犬は自分にとって「前方」に向かって走らなければいけません。
曲がってしまったり、歩いて行っては減点あるいは得点なしとなります。
「前進」を教えるときは、初めはターゲット(目標)になるものを犬の前方に置き、そこに犬が自ら向かっていくように環境設定することから始めます。
しかし、犬は後ろにいるハンドラーが気になっているので、途中で振り向いたり、あるいは、犬種による特性でターゲットまで回り込んだりすることがあります。
そうならないように、創意工夫しながら、犬がまっすぐターゲットに向かって走る練習を繰り返し、最後はターゲットが無くてもまっすぐ走れるように教えていかなければいけません。
おそらく正攻法を用いて地道に繰り返すことでどの犬もできるようになるはずですが、出来そうな兆しが見えると、ついつい手間を省いてしまったりするので、犬の変な癖が出てしまうわけです。
オビディエンス競技に出ている見習いは、走るのは得意です。
これはチビのころからボール遊びやら、呼び戻しやらいろいろなことをやったのと、ディスク大会のレトリーブ競技や、訓練士会のアトラクションの50メートル走の練習などで、私が正式にオビを教える前から走ることを強化してきたせいもあります。
しかし、ターゲットに向かったり、勝手に走らせていると回り込みます。
おそらくボーダーコリーの犬種の特性があるのでしょう。
ディスクを追わせるときも、投げ手の技量にもよりますが、まっすぐ飛んでくるディスクが頭を抜けたときを狙って前方に飛んでキャッチする犬もいれば、横目で後ろから飛んでくるディスクに回り込んでキャッチする犬もいます。
個体の特性もあるのでしょうね。
昨日のワークショップで見習いが見せてくれたエラーと佐藤先生のアドバイスをヒントに、今日から新しい練習方法を始めてみました。
果たして、吉と出るか凶と出るか。
昨日の前進の様子。
https://youtu.be/HCbkluYTMTU
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