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2019年6月13日 (木)

呼び戻し練習は不要?

日本国内の犬事情では、いわゆるリードが付いていない状況は「放し飼い」と十把一絡げにされています。
たとえ、犬がハンドラーにぴったりついて歩いていたとしてもです。

私の子供のころは、近所の犬は散歩の時間になると飼い主が家の門を開け、犬は勝手に近所の空き地に行ってトイレを済ませて帰ってきていました。
これこそまさしく「放し飼い」。
放れている間は、犬は誰からも管理されていないからです。

どこかのサイトで「犬に呼び戻しなど教えなくても、勝手に帰ってくるから必要ない」と言った内容が書かれているのを読んだ気がします。

こういう犬は呼び戻されなくても、勝手に家に帰ってきます。
しかし、家の周囲が車の通りが少ないとか、ほとんどよその人が歩いていないという環境だからこそできるのでしょう。

一歩家の外に出れば、自転車やバイクが走り抜け、そもそも近所に空き地が無い状況で、犬は勝手に散歩などまずできません。


今朝見習いのトレーニングをしていたときのこと、運動場に小型犬が一匹走りこんできました。
「前進」の練習をしている見習いに興味を持って追いかけてきたといった感じでした。

見習いは作業中全く周りを見ないので、踏んでは大変とすぐ呼び戻したのですが、当の小型犬の飼い主さんは全くその気配なし。

呼び戻した見習いが脚側停座していると、その周りでちょっかいを出そうとぴょんぴょんしています。
見習いに飛びつきでもしたら、「あっちに行け!」と一喝入れないとも限らないので、そのまま見習いと脚側しながら飼い主さんと反対方向に歩いて行ったところ、ようやく飼い主さんの元に戻っていきました。
確かに、待っていればそのうち飼い主の元に戻るから呼び戻しなど必要ないと言われそうです。

しかし、私がその時に聞いた飼主さんの声は「邪魔しちゃだめでしょ。」と言ったような感じでした。

「ダメ」なのは小型犬ではありません。
勝手に走っていく犬を止められなかった飼い主さんです。

ずっと以前、某都立公園の中を散歩をしていた小型犬が、飼い主の元を離れ、園内を散歩している別の犬のところに走り寄ったところ、その犬に噛み殺されたという事故がありました。

噛んだ犬はリードがついていて、そばにその飼い主もいたそうです。
その犬は元々犬が嫌いで、以前から似たような事故が起きていたので、常連の飼い主さん仲間では近づかないようにしようというのが暗黙の了解になっていたそうです。

「かわいい我が子を犬友達に挨拶させよう。」と小型犬の飼い主さんは思っただけかもしれませんが、人間の子どもであっても、親が手を放して事故に遭うケースも沢山あります。
かわいい我が子であれば、なおさら保護監督は必要でしょう。

リードが付いていればそんなことにはならなかった?
確かに。
でも、リードが付いていても、何かの拍子にするっと抜けないとも限りません。

リードが付いていたところで、狭い道ですれ違う時、相手の犬に興味津々で突進していく犬を呼び戻せないのは相手の犬には迷惑この上ないことです。

犬の自主性に任せることはとても大事ですが、人が介入しなくてはいけない場面も多々あります。
人に迷惑をかけないルールを愛犬に教えるのは飼い主の責任でもあるはずです。

都会で飼われている愛犬の安全を考えるなら、是非呼んだらすぐ戻ってくることを教えてあげてください。
予期せぬ嫌な事故に遭遇することを防ぐことが出来るかもしれません。

見知らぬ子犬が苦手な見習い。
とりあえず母に呼ばれて猛ダッシュしたので、嫌なことを経験させずに済みました。

201906131


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