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2019年1月31日 (木)

環境マネジメントの重要性

噛むことを覚えた犬に噛まないことを伝えることは難しいが、噛まない習慣を付けていくことは可能である。

「噛む」行動には必ず原因があります。
原因がわかれば、噛む状況を作らないように環境を整えてあげれば噛む確率は確実にさがってくるはずです。
※病気が原因の場合は、獣医師との相談が必要になる場合もあります。

長年うかがわせていただいているクライアントさんの犬は、子犬のころ甘噛みに対して何度もチョーキングされたために、人間に噛みついて抵抗したところ、人間がひるんだことから、嫌なことをされそうになったら噛めば解決できると学習しました。

その子にとって嫌なことは、自分のハウスに人間の手が入ること、首の周りに触ること、自分のごはんに近づくことなどで、最初は飼い主さんご家族に対してのみ噛みの行動が出ていました。

飼い主さん以外の人にはいたって愛想がよく、自分からすり寄っていくほどですが、それでも嫌なことをされそうになると歯をむいて威嚇する行動が次第に出るようになりました。


この犬にとって噛まないで生活することを学習させるには、噛もうと思わない環境を常に用意しておく必要があります。
頻繁に噛むことを続けていれば、イラッとしてから噛むまでの時間がどんどん速くなって、噛みのスイッチが入りやすくなってしまいます。

子犬のころの嫌な経験は簡単には消えません。

イラッとさせない環境づくりを続け、数年かけて、唸ってもすぐには口が出なくなりました。

ただし、機嫌が悪いときは首輪にリードが付けられないので、散歩に出られないときのことを考えて、去年からトイレトレーニングを始めたところ、トイレシーツの上でトイレが出来るようになりました。
いくつになっても犬は学習できるんです。


かわいいから触りたい。
犬なんだから嫌なことでも我慢させる。
トイレは外でさせるものだ。

そんな人間よりの考え方を捨てていただいたことで、現在はお互い距離感を上手にとって生活していらっしゃいます。

あきらめず、犬のきもちを考えながら、生活改善された飼い主さんの努力の賜物です。

あきらめたらそこで終わってしまいます。
犬とのかかわり方の形はそれぞれですが、お互いをよく知ろうとしないとうまくいきませんね。

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