ドッグダンス:ポジションと方向指示の違い
ドッグダンスは一般の服従訓練と違い、ハンドラー(人)と犬の位置関係(ポジション)が一つではありませんし、進行方向も前だけではありません。
つまり、服従訓練は左脚側(犬がハンドラーの左側)が一般的ですが、ドッグダンスでは犬が右側にいたり、ハンドラーの足の間にいたり、あるいは左側であっても、向いている方向がハンドラーと反対だったりと、様々なポジションがあるわけです。
そこで、当然のことながら、左脚側を教えるのと同じように他のポジションもひとつひとつ丁寧に教えていきます。
更に、ドッグダンスでは前進だけでなく、バックステップやサイドステップなど、進行方向も様々なので、犬は後ろ向きに歩いたり、カニのように横に動いたりすることが必要になります。
ここでポイントとなるのが、ドッグダンスはリードを付けないドッグスポーツなので、リードを引っ張ったり、犬を押したりしながら後退やサイドステップは教えません。
基本はハンドラーとの位置関係(ポジション)を維持することを教えていくことになります。
ハンドラーが前に進めば当然犬も一緒に前進し、ハンドラーが後ろに下がれば犬も後ろ足から後退し、ハンドラーがサイドステップを踏めば、犬はハンドラーから離れまいと一緒に横方向に動くことを覚えていきくのです。
※拙著「ニコルとドッグダンス」p51-58
この時点で犬に伝えるキュー(合図の言葉)はヒールポジションのみです。
前進だから「前へ」とか、後ろに下がるから「バック」とは言いません。
ポジションを維持することで自然とそれらの動きをマスターしていくことができます。
ただ、当然のことながらドッグダンスには遠隔といって、ハンドラーと犬が離れる動きがあります。
その離れ方のひとつにハンドラーと犬が向き合った状態で、犬だけバックステップを踏んで下がっていくというのがあります。
この場合、すでにハンドラーとのポジションは解消されているのでポジションのキューは出せません。
犬に伝えることは「バック(下がること)」だけです。
犬は「バック」と言われれば、自分がどの場所にいたとしても、その位置から後退するのがバックです。
しかし、もし目的地がはっきりわかっていれば、「バック」という動作のキューを出さなくても、目的地を伝えるだけでそこに向かうことができます。
犬がハンドラーに背中を向けて立っているとき、ハンドラーの左側のポジションに戻ってきて欲しいと思えば、「ヒール(左脚側)」と言うだけで、犬は後ろ向きで下がりながらハンドラーの左側のポジションに戻ってくることができます。
もちろん、犬はバックステップの方法や、左ヒールポジションの意味を理解していることが前提です。
多くのポジションやムーブ(動き)を犬に教えていく過程の中で、どう伝えたらわかりやすいだろうかと考えてあげると、愛犬の混乱も少なくなるのではないでしょうか。
犬の立場に立ってみると見えてくるかもしれませんね。
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