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2018年11月12日 (月)

音響シャイについて


夏になると、「犬が逃げた」とか、「迷子犬保護しています」というアナウンスがよくみられます。
花火や雷の音に驚いてということがよくあります。

理由のわからない音に犬たちは不安を抱きます。
一度不安を感じてしまうと、似たような音全部だめになってしまうこともあります。
いわゆる音響シャイというもので、一度発症してしまうと治すのはなかなか難しいものです。

学生のころ家で飼っていたコリーも同様で、夏場花火の音がすると庭の門を開けて出て行ってしまい、家の周りをぐるっと回って、玄関前で待っているということがよくありました。

我が家の初代ボーダーコリークリスは2歳を過ぎたころ、突然に発症しました。
花火や雷、金属バットにボールが当たる音など、破裂音が苦手で、散歩中の時はさっさと家に帰りたがり、家にいるときは部屋の扉を自分で開けて、階段をどんどん降りていき、最後は玄関前でよだれにまみれているということがよくありました。

クリスの発症原因は、若いころに受けた大きな音が原因ではないかと個人的に考えています。
というのは、たまたま初めて行った公園の雑木林を散歩していたら、公園の隣の敷地にヘリコプターが着陸したことがあったからです。

頭上十数メートルから着陸態勢に入ったヘリコプターの下にいると名前を呼んでも全く聞こえず、ローターの風圧で飛ばされそうで回避するのは至難の業でした。

飼い主、犬ともども大パニックになったこの経験が、少なからず彼女の発症の原因の一端を担っていないとは誰も言えないでしょう。

いずれにしても、突発的に発症してしまうと、その後の日常生活にはかなり支障が出てきます。

昨日の競技会では、IPOの競技が同時開催されており、その中ではパンパンという銃声が鳴らされます。

競技中にその音を聞いてその場から逃げてしまった犬がいました。
嫌な音が聞こえない場所に行こうという必死の姿が見えました。
幸いすぐハンドラーを見つけたので事なきを得ましたが、不運としか言いようがありません。

そのあと、しばらく音が聞こえないと落ち着いた様子を見せていましたが、IPOの競技はずっと続いていたので、音が聞こえるたびにその犬は不安そうにしていました。

こればかりは「大丈夫だよ。」と励ましたところで、犬には理解できません。
嫌なものは嫌なだけです。

ではどうすればいいのでしょう。
少しずつ慣らす?

軽度であれば慣らすことは可能ですが、場合によっては重症化してしまうこともあります。

サンダーシャツという商品もあります。
体をホールドすることで、多少なりとも不安感を軽減させる効果もあるようですが、個体差があるので絶対ではありません。

出来ればそうなる前に、社会化の一環として、日ごろから多くの生活音や騒音に慣らして、自分には関係のない(危険なことはない)ということを学習させてあげることも必要かもしれません。

山中湖界隈は自衛隊の演習場もあります。
以前woofで朝の散歩を犬たちと楽しんでいた時、大砲の音が響いてきました。
遠くで鳴っている程度だったので、犬たちは一瞬耳をそばだてましたが、自分の身に何も降りかからないことがわかるとそのまま散歩を続けてくれました。

人間も、正体のわからないものには恐怖心や不安感がよぎります。
犬も同じですね。

重症化する前に、予防策を講じることもひとつかもしれません。

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