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2017年9月28日 (木)

「持って来い」を教える

JKCのCDやオビディエンスの課目には「持来」というものがあります。
「持来」とは犬が指定されたものを咥えて持ってきて、ハンドラーに手渡すというものです。

以前にも書いていますが、「持来」とは
A「取りに行く」
B「咥える」
C「咥えたまま歩く」
D「咥えている物をハンドラーに手渡す」
という4つの動作を繋げたものです。

犬によっては、Aは出来ても、その場で一人遊びを始めて終わってしまう。
AとBは出来るが、そのまま持ち逃げしてしまう。
A、B,Cは出来るが、Dが出来ない。

などなど、「持来」をきちんと教えていない場合、上記のような事態になることは容易に予想がつきます。

Aひとつとっても、犬がよほどその物に興味を持っていなければ、おそらく目もくれない可能性があります。
例えばボールのように投げた後でもコロコロと転がっている物に関しては興味をそそられても、その場で動かない物の場合は、追いかけたい衝動が湧かないために、全く取りに行こうとしない場合があります。


犬が咥えたくなるようにするには、日常的にその物を使って一緒に遊ぶことが大事です。
犬が一人遊びで完結してしまう場合は、なかなか持ってきてくれないからです。

一緒に遊ぶ方法としては、引っ張りっこなどがありますが、興奮しやすいなどの理由から、引っ張りっこを禁止している飼い主さんもいます。
そうなると、おもちゃなどをハンドラーと一緒に遊ぶものと理解するのは難しいかもしれません。


また、A,B,Cが出来てDが出来ない理由としては、持ってきたものを放してくれない場合や、逆にすぐ放してしまい、飼い主の手元まで持って来ない場合などがあります。
わかりやすいのはディスク競技で、ハンドラーは早く次のディスクを投げたいのに、犬が咥えたままなかなか放してくれなかったり、ハンドラーのいる場所よりかなり手前でディスクを落としてしまい、ハンドラーが走って取りに行かなくてはいけない場合がこれにあたります。


放してくれない時は、咥えているものと交換できるものを飼い主が持っていると放してくれやすくなります。
持ってきてくれない時は、持ってきてハンドラーに手渡せば次に楽しいことが起こるという図式を犬に理解させることで解決できます。

しかし、どちらもすぐに犬たちが理解できるわけではありません。
前者は美味しいおやつや、同等の価値のあるものを犬に見せることですぐ放してくれる確率がたかいのですが、後者は少し時間がかかります。
犬たちにどちらがメリットがあるかを理解させなくてはいけないからです。犬も賢いので天秤にかけてきますから、なかなか納得しないこともあります。
ただ、人間があきらめるとそこで終わってしまいますので、地道な繰り返しは必要ですね。

201709282


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