どこまで服従?
「服従」と書いてしまうと違和感を感じる人も多いと思いますが、
一般的なドッグトレーニングを服従訓練という言葉で表すと、
ハンドラーの合図のキューにきちんと応えてくれることを
「服従」と言うことが出来ます。
先日朝の公園で、見習い君に「フセ」、「マテ」と言って数歩後ろに下がったところ、どこからともなくカラスが二羽舞い降りてきて、彼の尻尾を狙っていました。
実はカラスが我が家の愛犬たちの尻尾を狙うのはこれが初めてではありません。
数年前の先住犬たち3頭が公園でくつろいでいた時も、こっそり後ろから近付いてむしって飛び立っていきました。
今回のカラスたちが何の目的で尻尾を狙ったかはわかりませんが、とにかく異常なまでに見習い君に近づいてきました。
しかし見習い君は「マテ」と言われているので動きません。
見習い君の耳は完全にカラスの方に向いていますが、さほど緊張しているようには見えません。
見習い君にとって、これほど近くでカラスを見るのは初めてでしょう。
頑張る見習い君を横目に、カラスは更に近づいて彼の尻尾に急接近。
私は「マテ」解除のタイミングを考えました。
ボーダーコリーと言う犬種がら、カラスを追いかけないとも限りません。
解除するには、カラスとの距離も大事です。
そこで、「マテ」を解除する前に、カラスに居なくなってもらうことにしました。
見習い君を待たせたまま、カラスとの間に入って、カラスにちょっと圧力をかけてみました。
どうも、こっそりカラスを餌付けしている人が居るらしく、カラスはちょっとやそっとじゃいなくなりません。
そこで、「Vinの尻尾はやらないからね。」と言いながらこちらも引かずに圧をかけたところ、最後は捨て台詞のようにカァカァいいながら飛びだって行きました。
そこでようやく「OK」で「マテ」を解除しました。
カラス程度であれば、見習い君への被害は少ないとは思いますが、嫌なことをされるのがわかっていて待機させるのはよくありません。
かと言って、カラスを追いかけるというやって欲しくない行動を身に着けてもらいたくもありません。
また、カラスが来たからと、勝手に「マテ」を解除されても困ります。
その一方で、身に危険を感じたら、「マテ」と言われても、自分で考えて動いてほしいと思う自分がいます。
"Intelligent Disobedience"いわゆる「賢い不服従」です。
これは盲導犬などのサービスドッグでよく言われる言葉です。
『ハンドラーが行けと言っても、ハンドラーに危険が及ぶ可能性があるときはそれに従わない。』
特に見習い君は、牧羊犬の両親から生まれているので、本能的な動きをよく見せてくれます。
羊を追わせたら、私が気づかない迷子の羊をみつけて連れてきてくれるのかも知れません。
犬たちはいつもいろいろなことを考えさせてくれますね。
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