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2016年6月 1日 (水)

キュー:合図の言葉

「オスワリ」や「マテ」、「抱っこ」、「オイデ」など、犬たちに行動を伝える合図の言葉を最近では「キュー」と言います。
もちろん「指示語」ともいいますし、「コマンド」と言う場合もあります。


この「キュー」は犬にわかりやすいことが第一条件になります。
わかりやすいというのは、「意味が」というより「聞こえる音」です。


例えば、「スピーク(吠えろ)」と「スピン(まわれ)」は最初の二文字が同じです。
すると、早とちりな犬の場合は、吠えるのか回るのか判断できずに吠えながら回ってしまう子もいたりします。

また、「オスワリ」も「おりこうさんでそこに座っていてね。」と文章になって言われると、犬は何をしたらいいのかわからなかったりします。

もちろん、長年付き合っているパートナーであれば長い文章でも、おそらく「オスワリ」なんだろうと予想して行動出来る子もいるかもしれませんが。


いずれにしても、犬が聞いてすぐわかることがポイントです。


言語は日本語だろうが英語だろうがドイツ語だろうがなんでもかまいません。
要はハンドラーが忘れないで、犬にわかりやすいことです。


そしてもう一つは、ハンドシグナルやボディシグナル無でも言葉のキューだけで犬が行動に移せるようにすることです。

ハンドシグナルやボディシグナルとセットで合図を覚えてしまうと、それが無い時に犬が混乱してしまいます。

そのため、初めはハンドシグナルやボディシグナルと一緒に教えても、次第にそれらを減らして言葉だけに移行していく必要があります。

もちろん、老いて耳が聞こえづらくなった犬たちにはハンドシグナルは有効ですから、そういう子たちに使ってあげることは大切だと思います。


そしてもっとも大切なキューは「解除の合図」。
つまり、出来たことに対して「もういいよ」と解除してあげることです。

例えば「オスワリ」と言われた犬たちはいつまで座っているのか。
いつまでたっても「いいよ。」と言われない限り、犬はじっとしていなくてはいけないはずなのですが、その後ちゃんと解除されないために、犬は「勝手に解除」してしまう。
そしてハンドラーもそのことに気づかない。

こんなことを繰り返していると、犬はそういうものだと思ってしまいます。


「解除の言葉」は普段あまり使わない言葉の方が犬が混乱しなくていいでしょう。
例えば「よし」などは、「よしいい子」「よしよし」などと使ってしまうことが多いので、褒められたと同時に解除されたと勘違いすることがあります。

もちろん、「よし」を日常的に使わないのでしたら、解除として「よし」と言ってあげても問題ありません。

要は犬にわかりやすく伝えてあげること。


記念写真など、ちゃんと座っていて欲しい時に勝手に動かれると困りますよね(笑)。
201606011


写真を撮り終えたら、「OK♪」と言ってあげないと、人間だって困っちゃいますね。


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