動きを組み合わせる
犬たちに動きを教えるときは、
おやつやおもちゃ、あるいはターゲットを使って誘導しながら
その動きに馴らしつつ、動きの言葉(コマンド)をのせていくことで
コマンドと動きを関連付けていきます。
それは、初めて教える「オスワリ」や「マテ」であったり、
あるいは、高度な「バックアラウンド」や「遠隔のサイドステップ」だったりします。
「オスワリ」や「マテ」のような動きは、それだけの単独の動きとして教えることができますが、
「バックアラウンド」や「遠隔のサイドステップ」は、それのみではなかなか教えられません。
つまり、「バックアラウンド」が出来るようになるためには、
まず、バックステップ、つまり後ろに下がる動きに体を馴らしてから、
「後ろに下がりながら、ハンドラーの周りをまわる」という動きを完成させるわけです。
もちろん、バックステップを知らなくても、「バックアラウンド」が出来てしまう犬はいるかもしれませんが、
初めて後ろに下げようとすると、オスワリしてしまったり、伏せてしまったりする犬は意外と多いものです。
そこで、まず後肢を後ろに下げるとバックステップが踏めることを犬たちに理解させると、バックアラウンドやバックウィーブなどがスムースに覚えられます。
同様に「遠隔のサイドステップ」を教えようとすれば、
最初から離れた場所に犬をおいて横に歩くことを教えようとすると犬が理解しづらいので、
まずは正面のポジション(ハンドラーと犬が向かい合った位置)から一緒に左右に動いてみたり、
あるいはヒールポジションを維持しながら、ハンドラーと一緒に左右に動くことで
サイドステップという足の動きに馴らして、サイドステップのコマンドと関連付けていきます。
つまり高度な動きを教えるときは、いくつかの動きを組み合わせると犬が理解しやすくなるのです。
先日のレッスンでは、「立って歩く(二足歩行)」練習をしているワンちゃんがいました。
とても上手にバランスを取り、ハンドラーのコマンドでさっと立つことができます。
しかし、ハンドラーが動くと、ハンドラーの方に近寄ってしまうので、
遠隔での動きが出来ないとおっしゃっていました。
そこで、「立って歩く」ことが出来るこのワンちゃんのレベルであれば
当然「マテ」は出来るので、ワンちゃんがハンドラーの方に近寄ろうとする前に、
「マテ」をかけてもらうことにしました。
「マテ」とは、動かずその場にいることと理解しているそのワンちゃんは、
「マテ」と言われれば、動くわけにはいきません。
次に、「マテ」をかける時間を少しずつ延ばしながら
ハンドラーは少しずつ移動してみます。
また、ワンちゃんが勝手に「立っていること」を止めてしまわないように、
こちらから「オスワリ」や解除のコマンドをかけてから止めるように習慣づけていきます。
以上のように段階を踏みながら、かついろいろな動きを組み合わせることで
高度な動きを完成させることができます。
毎日コツコツ、少しずつ教えていってあげましょう。
狭い部屋の中ですが、一応遠隔の「オスワリ」。
新人アシスタントにつられて、お預かり犬も座りました。
サイドステップを踏めるようになるのはまだまだ先の話です。
※「二足歩行」については、犬種の違いや個体差があるので、体に負担がかかるなと思ったら、無理をしないようにしてください。
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