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2010年12月 6日 (月)

コマンド(指示語)

K9フリースタイルでは、犬に動きや位置を伝えるために
必ずコマンド(指示語)を出します。

たとえば
ヒール(ハンドラーの左側の位置)だったり、
ついて(ハンドラーの右側の位置)、
スピン(その場で回る)
バック(下がる)などなど。

つまりハンドラーの左側にいながらまっすぐ歩いたのち、
その場で犬に左側に一回転してもらい、
回転が終わったら、ハンドラーの右側に来て、
そのあとハンドラーと一緒に後ろに下がるときは、

『最初に「ヒール」のコマンドでハンドラーの左ポジションに来てもらってから、歩き出す。
回転して欲しい場所で「スピン」のコマンドをかけて、
回りきる前に、「ついて」のコマンドをかけて右側のポジションに来てもらい、
そのあと、「バック」のコマンドで一緒に下がる。
というような感じである。
バックの場合は、「ついて」のコマンドだけで、犬がハンドラーと一緒に下がることが出来れば
あえて「バック」コマンドを使わなくてもいい。』

といった感じに、常に犬にポジション(位置)や動きのコマンドをかけます。

ところが、最近ニキーと最後に青山でデモをした時の様子を動画で見ていたら、
彼女に使ったコマンドが「スタン(最初のちんのポーズ)」と「フセ」「スワッテ」
「ジャンプ」「ポウ(お手)」「フット(お代り)」といったその場の動きだけで、
あとは、彼女が私の動きや手の動きに付いてきていただけだったとわかりました。


もちろん、周りの人や動く陽の光に集中を妨げられるたびに
私が名前を呼んだり、声をかけたりはしていましたが、
左側のスピンや後ろに下がったり、脚の間をくぐったり、横で跳ねたり、おじぎをしたのは、
私の手の動きや体の動きを見て、彼女が動いたのです。


私に集中していてくれれば、言葉のコマンドが無くても、
私の動きについてくることは可能なのです。

しかし、デモンストレーションの当日は、観客がすぐ目の前にいて、
更に、彼女が一番気になる陽射しのチラチラに惑わされていました。
そのため私への集中力が散漫になり、
言葉のコマンド以外のものへの反応が鈍くなりました。

フリースタイルの演技に遠隔はつきものです。
遠隔の動きに言葉のコマンドはあまり有効ではありません。
ひろいスペースで音楽が鳴る中、声が聞こえなくなるからです。

その場合は指符(ハンドシグナル)や体符(ボディシグナル)だったり、
あるいは、どれくらい離れたらどちらに動くという決め事を作っておくか。

いずれにしても、フリースタイルの演技は高度な技術が要求されるものです。
そしてそのためには、ハンドラーへの集中が何よりも必要になってくるのです。

ニキーの場合、フリースタイルを始めたのがデモのわずか1年前。
その後すぐガンを発症し、闘病生活が長かったため、
真面目にフリースタイルのコマンドは教えていませんでした。
ですから私もオビディエンスで教えたトリック(スタン、フセ、ジャンプなど)のコマンドしか
言わなかったのです。
(彼女にはスピンも、ハンドラーの体の回りを回る動きも、サイドステップも
バックステップもきちんと教えていなかったのです)


逆に言うと、それだけのコマンドでも、
集中力さえあれば踊ることは可能です。

ヒールポジションがきちんと教えてあれば、犬とどこまでも一緒に動けるはず。
それが私の理想なのですが・・・。
なかなか思うようにはいかないものです。


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