ひどいよ！ママ！

ボクたちは、朝ごはんが終わると、ママの部屋に戻るんだけど、
ママの部屋は上にあるから、階段を上らないといけないんだ。

ニコルはさっさと上がって行ってしまうけど、
お散歩で疲れた上に、ごはんでお腹も重くなったボクとしては
一人で上るのはちょっと大変なんだよね。

っで、ママがそんなボクを見て、去年からボクのお尻を押してくれるようになったんだ。

最初は、ちょっと違和感もあって嫌だったんだけど、
まっ、ボクにだってプライドってやつがあるからね。

でも、だんだんその方がちょこっと楽ちんだって思うようになったんだよね。

だから、いつもご飯が終わるとボクはママがボクのお尻を押しに来るのを待ってるんだ。
ちゃ～んと一段前足をあげて、ママが押しやすいようにしてね。

「ハンちゃん、もう準備できたの？
早いわね。ちょっと待ってね～。」

え～っ？
早く行かないと、ニコルにおやつのビスケットを取られちゃうじゃない？

ママなんか待っていられない。

そう思って、ママが降りてくるのを待つ前にボクは意を決して上がり始めたんだけど、案の定三段目からすべり落ちた。

ママが来ないから・・・。
ボク、頑張ったのに。

「ハンちゃん、ごめ～ん！」

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ボクだって本当は自力で上りたいんだからね。
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