締めはやっぱり。

なんとか一年頑張ったわよ。

「そうね。来月には15歳だから、
もう一年、また頑張りましょうね。」

でもね、そのためには、

「クリちゃん、お腹壊すから、おやつはほどほどにしないと・・。」

あらっ、お友達がみんな言ってるわよ、
私ぐらいの歳になったら、好きなもの食べていいって。

「それは、お腹が丈夫な子の場合よ。」

・・・・・。

とにかく、来年もヨロシク！

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新人には負けられないから、
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無駄な抵抗だと思うけど・・。

ママが昨日からお休みになったの。
でも朝からお出掛けするってバタバタしていて・・。
もちろんアタシはとってもいい子だから連れて行ってもらえたけど。

「違うわよ！家にいると悪戯するからでしょ。」

とにかく、行ったところは人がいっぱい歩いているし、
車も沢山大きな音を立てて走っているから
ゆっくり歩けやしない。

アタシが怖くて横っ飛びしてるのに、
「ニコル、ヒールだってば。」って。
そんなの絶対無理！

結局ママは「社会勉強だからね。」って
銀行とか郵便局とかアタシを連れまわしたあと、
デパートって言う所に行ったのよ。
でもそこはアタシが入れない場所だからって、
急に「抱っこ」とか言うし・・・。

今日じゃなきゃイケナイの？

「そう！これを買わないと、駐車料金がただにならないの。」

っもぉ、ケチなんだから。

ママがお店のお姉さんと話している間、
アタシはちゃ～んといい子にしていたわよ。

それでもなかなか終わらないから、文句言ったら

「いいの！これが無いとキレイになれないんだから。」

「ニコル！」

・・・・。

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歳とると大変よね。アタシなんか素顔のままで十分だわ。
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やっぱり兄妹よね。

週末サンク兄ちゃんのお家に行ったの。
ママの御用だったから、なかなか車から下ろしてもらえなかったけど、
その後は、最高だったわ。

やっぱり、毎日これくらい遊びたいわよね。

まぁ、ウチはじいちゃん、ばぁちゃんばっかりだから
とうてい無理だけど・・。

「ニコル！！」

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元気がありあまってるアタシに
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初対面。

この前、ママが夜お出掛けするとき、アタシを呼んだのよ。
えっ？行ってもいいの？

着いた所は、公園のワン友のお家で、
みんなで一緒にご飯を食べるらしいの。

じゃぁ、私はワン友と遊んでるわね。

「何言ってるのよ。あなたは遊びにきたんじゃなくて、
カフェトレーニングに来たのよ。」

カフェトレーニング？
なによそれ。

「お外でママがお食事していても、
きちんとテーブルの下で待っている練習よ。」

な～んだ、つまんない。

「でも、その前に、お家のチェックをさせてもらいなさい。」

とりあえず、初めてのお家だから、アタシがちゃんと集中できるようにって、
ママはアタシに探検の時間をくれたのよ。

っで、アタシはあっちこっちクンクンしてたんだけど、

ねぇ、なんで、この子アタシと遊んでくれないの？

「その子はネコで犬じゃないからよ。」

へぇ～。ネコって遊んでくれないんだ。

「ネコは、あんた達みたいに、エンドレスな遊びは嫌いなのよ。」

ふ～ん。
でも、ちょっと遊んでみたかったなぁ。

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そのあと、しっかりカフェトレーニングさせられたアタシに
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おじさんのイジワル！

この前、ママとボール遊びをしていたら、

アタシのボールよ！

アタシより倍も重いハンスおじさんに
かなうわけ無いじゃないの。

アタシが横取りしたならわかるけど、
アタシはママと遊んでいただけなのに・・・。

「ニコル、ハンちゃんは、な～んも考えて無いから。」

・・・・。

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いっつもいじめられてるアタシに
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納得いかない！

夕べはママが遅く帰ってきたの。
なんでも会社のパーティーとかで、帰ってきたのは９時を過ぎてたわ。

っで、部屋に入ってニコルのサークルを見るなり
急に黙っちゃったのよね。

私もヤバイと思ったのよ。
だって、ニコルったら昼間床をガシガシ掘っていて、
とうとうサークル用のクッションフロアと、部屋のクッションフロア
２枚重ねて破っちゃったのよね。
床を掘るなんて、ニキーとおんなじだわ。

っで、ママは何も言わずに私たちを散歩には連れて行ったけど、
帰ってくるなり寝ちゃったのよ。

ママ！ごはんは？

「4時間も受付で立ちっぱなしで疲れて帰ってきたのに、
30分以上も床掃除させられたらもう限界です！」

「ニコルの掃除もそうだけど、クリちゃんだって
あっちこっちに、いつものアレしてたじゃないの。」

・・・・・。

「いつになったら、昔のように、『ただいま～♪』って
元気に部屋に入れるようになるのかしら・・・。
ハンちゃんだけよね。いっつもトイレ我慢して、
いい子で待っていてくれるのは」

・・・・・。

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みんな、ニコルが早くいい子になるように
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変ねぇ。

週末いつもの公園に行ったら、

アタシ覚えてるわよ。
大二郎おじさんだわ。

ねぇ、アタシと遊ばない？

「ニコル。大ちゃんは女の子がみんな苦手なのよ。
大丈夫だったのは、ニキーさん。」

星になったって言う？

「そうそう。大ちゃんは、頼もしい女の子が好きなのよ。
ニコルみたいに、キャピキャピしてるんじゃなくてね。」

・・・・。

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やぁねぇ。アタシだって頼もしいわよ。
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気がつけば・・。

ニコルの日記みたいになってるけど、

まぁ、いろいろやらかしてくれるのはニコルだから
出番が多くなるのも仕方ないかもしれないけど・・（イヤミだから。）

ホント。
しわ寄せが来て大変だわ。

他に誰がいるっていうのよ。
いっつも、ウサギ跳びやミーヤキャット歩きで
みんなに迷惑かけてるでしょ。

・・・・・。

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やぁねぇ。みんなアタシの若さをねたんでるんだわ♪
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うりふたつ・・。

先週、いつもみんなで行く公園に、

なんかアタシによく似てるわ。

「当たり前じゃない。あなたのお兄ちゃんでしょう。」

あっ。
そうだったわ。

なによっ！
ここはアタシのテリトリーよ。

「ニコル。良かったわね。
同じレベルで遊んでくれるお兄ちゃんがいて。」

そうよ。
クリスおばちゃんやハンスおじちゃんは絶対遊んでくれないから
ほんと、退屈しちゃうわ。

「ニコル、文句ばっかり言ってるから、
ランキング下がってるよ～。
こんなだと、クリかあさんに〆られちゃうわよ。」

・・・・・。

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みんな！もっとアタシと遊んでね♪
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ずるくないわよ！

アタシよ。
ちょっと大人になったから、「アタチ」はやめるわね。

「まだまだ十分子供だと思うけど・・。」

そんなことないわよ！

だって、先週兄さん達が見ている前で、初めてデモっていうのをやったから、
アタシはもう一人前。

だから、ずるくなんかないの！

「まだまだ半人前以下だと思うけど・・。」

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ど～ぉ？ちゃんと頑張ってるでしょ？
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ずるいよ～！！

日曜日はみんなで朝からお出掛けしたんだよ。
途中、なが～い橋を通って海って言うのを渡ったんだ。
おっこちそうでちょっと怖かったけど、
着いた所はすっごく広々として気持ちよかった。

でも、

「仕方ないのよ。
クリちゃん降りると、みんなに弾き飛ばされるから。」

？？？？

「ほらっ。」

「だって、ハンちゃんはお耳が遠いから、
迷子になりそうになっても、ママの声が聞こえないでしょう。」

・・・・・。

「ニコルに言ってもねぇ・・。」

とりあえずママにも沢山文句を言って、
あのあと、ボクたちもちゃんと遊べたよ。

でも、ママはボクたちがいなくならないようにって見張ってるから
写真が撮れなかったんだよね。
残念。

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だんだん行動範囲が狭められてるボクたちに
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真相は・・・。

アタチよ。
ちょっと聞いてくれる？
この前ハンスおじちゃんがどこかに行った日、
アタチがギャンギャン泣いていたのは
ハンスおじちゃんがいなくて寂しかったからじゃないわよ。

「えっ？そうなの？」

あったりまえじゃない。

ちょっといい顔すると、すぐ文句言ってくるおじちゃんなんか
いなくなっても寂しくないわよ。

「じゃぁ、どうして泣いてたの？」

泣いてたんじゃないわよ！
ママがおじちゃんだけ連れてお出かけしたと思って
文句言ってたのよ。

「あらっ、そうだったの。」

そうよ！
ママがお仕事に行くとき、ちょうどおじちゃんが部屋から出て行ったから
一緒におでかけしたと思ったのよ。

「じゃぁ、ハンスのことねたんで文句言ってたの。」

そうよ。

アタチが、おじちゃんがいなくて泣くわけないじゃない！

みんな、もっとアタチの言い分をちゃんと聞いてよね。

「でも、今日お出掛けから帰ってきたら、
やけにハンスに口舐め攻撃してたじゃないの。」

・・・・・。

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まだまだ子ども扱いされてるアタチに
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ボクだよ。

今日は久しぶりにシャンプーの日だった。
ママはお仕事に行っちゃったから、お迎えの人にボクを渡すのはおばあちゃん。
だから、おばあちゃんがボクを玄関まで送りやすいように、
ボクは朝からおばあちゃんの部屋の前で待機していることにした。

すると３階からニコルの泣き声がする。
いつもはママが出かけても泣かないのに、
どうやらボクが部屋に戻らなくて泣いてるらしい。

なんだかんだ言ってもまだ子供だね。

夜帰ってくれば、しつこいくらいにボクにかまうから、
ちょっと一喝してみた。
それでも、ボクに付いてくるめげないヤツ。

「ハンちゃん、それって勘違いだと思うけど・・。」

・・・・。

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ちょっと男前になって帰ってきたボクに
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