固まりました！

今日はちょっぴり涼しかったよね。

夜、ママが帰ってきてからお散歩に行ったんだ。
雨が降りそうだからって、ママは

「今日はご近所だけにしましょうね。
雨が降り出すと、みんな走れないし・・。」

そんなことないよ。ボクは。

家の近所の緑道をのんびり歩いていた時、ママが、

「ねぇ、近くのスーパーでビール買ってってもいいかしら。」って。

ボクは、いいよって言おうとしたら、
急に後の右足が突っ張っちゃって、
歩けなくなっちゃったんだ。

何がなんだかわからなくて、
歩こうとしたら、ひっくり返っちゃった。

ママが、ボクの背中や腰をさすってくれたけど、
しばらく動けなかった。

そうしたら、ママはかあさんのリードをカバンに結んで
ボクを抱きかかえようとしたんだ。
でも、これって、ちょっと無理。
だって、ボク足が突っ張ってるんだもん。

「ハンちゃん、抱きづらい・・・。」

そう言いながらママは僕を縦にして抱いて歩き始めた。
なんかうめいてるし・・・。

家まであと30メートルっていうところで
ママの力が尽きた。

人通りの少ない道にボクを下ろして、
またボクの足や腰、首をさすってくれた。

「ハンちゃん、大丈夫だからね。大丈夫。」

言われれば言われるほど、心配になって
よだれが出てきた。

それから5分くらい経って、

「ハンちゃん、ちょっと立ってみて。」

立てるかなぁ・・・。

あっ、大丈夫だよ。

「よかったわ。ここからは上り坂だし、
一方通行だから、車も頼めないもの。」

それからゆっくりゆっくり歩いて家まで帰ったんだ。

一体なんだったんだろう。
家に帰ったら、階段だってちゃんと登れたよ。
かあさんはあと２段ぐらいで息切れしていたけど。

でも、

「ママもびっくりしたわよ。
でもね、ママの坐骨神経痛もそうだったけど、
突然足が動かなくなって、ちょっと時間が経つと
また元に戻ったりするのよね。」

ふ～ん。

「これからも、マッサージさぼらないようにしようね。」

それより、ボクはママに落とされないか、
そっちの方が心配だったんだけど・・・。

「ハンちゃん、何か言った？」

・・・・。

「あっ、ビール・・・・。」

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