アタシの裏技

ねぇ、知ってる？
アタシにはかあさんやハンスに出来ない技があるのよ。

それは、

ママがお仕事していたり、ソファに座っている時に
ママのひざにアゴを乗せて目で訴えるの。

こんな風に、

ママはアタシの瞳にメロメロだから、
すぐなでてくれるのよ。

プライドの高いかあさんには絶対出来ない技だわ。

でもね、アタシがママのひざにアゴを乗せるのは
もうひとつ訳があるの。

うふふっ。

水を飲んだ時に口をこっそり拭いているのよ。

「ニキー！！！」

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みんなはどうやって口拭いてるの？
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犬鍋じゃないわよ。

ママったら、毎日クマちゃんのブログを見に行っては
「かわいいわ～。」の連発。

そりゃぁ、クマ子ちゃんの子供たちだから
かわいいに決まってるけど、
私の子供たちだって昔はかわいかったのよ。
むかしはね！

セピア色にはなってないけど、
古い写真を見つけたから貼っちゃうわ。

かわいいでしょう！
頭にポンがあるからニキーよ。

こっちはハンス。

だれ！？

『白玉あずき』なんて言ってるの。

クマちゃんちの子供たちは鍋に入れて
体重を量ったって書いてあったけど、
ウチは犬鍋じゃないわよ。
ちゃんとママが子供たちが落ちないようにって買ってきたんだから。

ママ、これ何を使ったんだっけ。

「大工道具屋さんで売ってたから、工事道具みたいよ。」

・・・・・・。

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みんなもクマちゃんのベビーを見て癒されてきてね。
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悪癖全開。

私はそうでもないけど、子供たちにはすごい悪癖があるのよ。
それは小動物へのロックオン。
ネコとか、カラスとか、うさぎとか、ハトとか・・・・。

ボーダーコリーだから仕方ないって言われることもあるけど、

私はしないのよ。

私はね。

ところが今日公園で、鉄っちゃんのお父さんが食べているパンをねらって
ハトがどんどん集まってきたら・・・・。

「いいわけないでしょ！」

そのあとどうなったかって？

もちろん飛んだハトに興奮して吠えたから、
ママにすごく怒られちゃったわよ。

私は普段しないのよ。私は。

まったく、子供たちったら・・・・。

「クリちゃんも十分気合入っていたみたいだけど・・。」

・・・・・。

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こんなおバカな親子だけど、
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ボクで遊ばないで！

ママが昨日変な物を買ってきた。

それ、何するもの？

「あらっ、ハンちゃん知らないの？
よくテレビで見るじゃない。」

あっ、わかった！

「そうそう。そうやって使うんだけど・・・、
こうやっても使えるのよ。」

「あらっ、かわいいのに・・・・。」

本当は何にするの？

「こうするの。」

「ダンスの練習でターゲットにするのよ。」

変なの・・・。

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クマちゃん効果ってすごい。一気に5つもランクアップ。
でも、ハンスネタじゃ、また下がるかも・・・。
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クマ子ちゃんがママに！？

この前、ママが夜こっそりお出かけしたの。
やだわ。いい歳をして夜遊びかしら。

で、帰ってきたら、なにやら懐かしいかおりが・・。

「えっと・・・、クマ子ちゃんのところよ。」

クマちゃんの匂いだけじゃないわ。
白状しなさいよ！

「えっと・・・、赤ちゃんがいたのよ。」

赤ちゃん！！？？

だれの？

「えっと・・・、クマちゃんの・・・。」

きゃぁ～！！

なんで？
なんでアタシより先にママになるのよ！

「そんなこと、今頃言われたって・・・。
ニキーはもう若くないし・・・。」

・・・・・。

「でも、クマちゃん、とっても大変そうだったわよ。
あなたに出来るの？そんなこと。」

・・・・。

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ギャ～！！
気がついたら急降下してる。
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大二郎くん、実は・・・。

週末会った大二郎くん、私に全然目もくれないから、
草食系だとばかり思っていたけど・・・・、

どうして男の子って若い子がいいのかしら。

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熟女の魅力がわからないの？

昨日公園でお友達に遭ったの。
若くてかっこいい男の子よ。

毛艶もいいし、やっぱり若い子はいいわ。

でも・・・・・、

「・・・・・。
大二郎くんはシャイなのよ。」

ねぇ、大二郎くん！

「だから、シャイなんだってば。」

私の魅力がわからないなんて！！

なんか、納得いかないんだけど・・・。

「ほらっ、今時の男の子は草食系だって言うじゃない。」

・・・・・。

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やっぱり食い気？

今日お散歩に行ったら人だかりがしてるの。

何ごとかしら。

「あれは、錦鯉とカルガモさんよ。」

ふ～ん。

「やだ、ニキー。
カルガモさんは食べたりしないのよ。」

「だからハンス。

カルガモさんは食べないんだってば！」

「ちょっと、あんたたち！！！」

「・・・・・。」

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かあさんももう少し修行しなくちゃね。

天気予報じゃ今日も雷雨って言ってたから、
またかあさんが壊れちゃうんじゃないかって心配したけど、
全然降らなかったわ。

あ～、良かった。

かあさんもアタシみたいにもっと器が大きくならなくっちゃね。

神経質なかあさんには絶対出来ないお仕事よ。

見張ってないと勝手に教育的指導なんかしちゃうしね。

さぁ、癒されたい人はいらっしゃい。

なでさせてあげるわよ～！！

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クリス受難。

「あらっ、クリちゃん大丈夫？」

「そういえば、さっきから雨が激しくなってきたし、
心なしか音もしてるわね。」

「ねぇ、クリちゃん、おやつ食べる？」

「これ、クリちゃん大好きでしょ？」

「頑固なんだから・・・。」

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朋遠方より来る。

「あら～！久しぶり～！何年ぶりかしら。
すっかり男前になって。」

「クリちゃん！以前タヌキ村で一緒に遊んだレンくんよ。」

「やだっ！ボケちゃったの？」

「一緒にディスクの練習したじゃない。」

「良かったわね。」

ママ！またタヌキ村に行って、私もディスクを追いかけたいわ。

「そうね。でも今は若い子ばかりですって。
足手まといになるといけないわ。」

・・・・・。

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久々に私の出番よ♪

今日はママとお出かけ。

海の見える、ひろ～い場所に行ったんだけど、

「そうね。急にお天気が良くなってきたものね。
あっ、うしろ、飛行機が飛んでいくわよ。」

私大きい音は嫌いだから、船の方がいいわ。

「あれは、旅客船じゃないと思うけど・・・。」

え～っ、どれでも乗れるわけじゃないの？

「クリちゃん、暑いからもう帰りましょ。
銀ままさんが、『干しグリ』になるって言ってるわよ。」

・・・・・・・。

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たいくつしのぎには・・・・。

なんかはっきりしないお天気よね。
暑いんだか、涼しいんだか・・・・。
湿度も高いし・・・。

おかげで、お散歩だって短縮されちゃうし・・・。

たいくつ～。

って、文句を言っていたら、
ママが久しぶりに「ハイッ！」って

「そうそう。マチコちゃんに頂いていたの。」

あらっ。隠していたの？

「違うわよ。美味しいものは小出しにしないと・・・。」

まぁ、いいわ。

「はいっ。そろそろおしまいにしましょう。」

「ニキー、耳だけこっち向いてるの知ってるわよ。」

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ママの一目ぼれ。

昨日公園で会った女の子。

ちょっと怖くて、最初ボクはビビッちゃった。

でも、ママは
「かわいい！かわいい！」って言いっぱなし。
なんかお持ち帰りしそうな勢いだ。

確かに見た目はちょっと怖そうだけど、
ニキーやかあさんが文句を言っても口答えしないし、
もしかしたらいい子かもしれない。

ええ～っ？ボクはいいと思ったんだけどなぁ・・・。

でも、帰り際に、はしゃぎすぎてボクのクビにかぶりついてきた。
ちょっとボクの手におえないかも・・・。

それに、まだまだ大きくなるって言うし、
怖い女の子は２頭いれば沢山かもしれない。

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計画的な犯行じゃないからね！

ボクだよ。

実は今朝急に気持ち悪くなったんだ。
しかも犬舎の中で。

ママはボクの声を聞いて飛んできた。

「ハンス！早く出なさい！」

そんなこと言われたって、気持ち悪いんだから待ってよ。

「ハンス！吐くなら外で吐いて！」

あっ、もうダメだ！

そのあと、ママにボクは引きずり出された。

「一番奥じゃないの。
解体しないと掃除できないし・・・。」

ママはブツブツ言いながら犬舎をバラバラにして
掃除を始めた。

すると、

「吐いたところだけ掃除するのもねぇ。
仕方ない。全部掃除しましょう。」
って。

それからゴシゴシゴシゴシ、ず～っと掃除していた。

おかげですご～くキレイになった。

「ハンちゃん、わざと一番奥で吐いたでしょう。」

そんなことないよ。

「まぁ、内側の掃除は雑巾がけはサボっていたからちょうど良いけど・・」

ホント、ちょうど良かったね♪

「ハンス！！」

わざとじゃないから～。

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たいくつだわ！

「あっ、クリちゃん・・・・。」

「そこは・・・・・。」

「ママの場所じゃ・・・。」

「いえ、ないです。」

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