食べてもいいですか？

ちょっぴり感情的になってたボクだけど、今日は冷静に話をするね。

ボクんちってごはん以外のおやつはいつも決まったものだけで、ママやおばあちゃんたちの食べるものはあんまり欲しいと思わないんだ。
でも一度でも口にしたものは絶対に忘れない。
そういう物を誰かが食べている時は、もしかしたらラッキー♪になるかもしれないから、決して食べている人から視線をはずさないようにしてるんだ。

ところが、今日はママの机の上になにやらいい香りのするものが乗っているのを見つけたんだ。
甘いような、さわやかな・・。
でもまだボクたちが一度も口にしたことのない未知の食べ物だ。

「なんのこと？」

ボクが一生懸命ママにおねだりをしていたら、母さんも気づいた。
何しろボクより食いしん坊の母さんだから、気づかないはずがない。

ママのお気に入りの母さんがおねだりをすればボクたちの口に入るかもしれないと思ったけれど、世の中そう甘くは無かった。
ママは一言「ダメッ！」

あ～ぁ、つまんない。
ちょっとぐらいくれてもいいじゃない。

ママはボクたちのためだなんて言ってるけど、くれるのが惜しいだけなんだよね。
こんど見てない時に食べてみようかなぁ。

今日の公園はすごく寒かったから、母さんには堪えたみたいでもう寝ちゃった。
母さんも歳だね。
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