バックウィーヴ

このタイトルで分かる人は少ないわよね。
実はこれダンスのステップなの。
つまり、ウィーヴをバックでやるってことね。
私もダンスを始めるまでは、こんな名前だなんて知らなかったわ。
『ウィーヴ』は訓練じゃぁ『股くぐり歩き』って言うのよ。ダサイわよね。

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『股くぐり歩き』って言うのは、ママが踏み出した足と残した足の間をくぐり抜けながら、前に進んでいくわけ。
アジリティなんかでやる『スラローム』のポールがママの足に変っただけなんだけど、私ってみんなも知っているようにあまりスリムじゃないじゃない？
だからっておデブじゃないのよ。ちょっと腰にくびれが無いだけ。
そうなると、アジのスラロームのように、クイックイッてスルスル足の間を抜けるのはちょっと無理。
だから必然的にママの歩き方も大股になっちゃって、競技会に出ると、審査員さんに、「なんかぎこちないですねぇ。」とか言われちゃう。
まっ、ダンスをやってる分には、「クイックイッ」しなくたって別にいいんだけどね。

前置きが長くなっちゃったけど、バックウィーヴって言うのは、ママが後ろ向きに歩いているとき、私もバックしながらママの足の間をくぐっていくわけ。
上手なダンサーは必ずこのステップを入れるんだけど、ママは私がダンスを始めた時期が遅かったから、「クリちゃんは出来ないわよね。いいのよ、出来なくたって。もう若くないんだから。」って言いながら、全然練習してくれなかったの。失礼しちゃうわ。
私だってまだまだ覚えられるわ。
バグル（マグルじゃないのよ）だて、ローリングだって、７歳になってから覚えたんですもの。
だから、ママにそう言ってやったのよ。
「私が覚えられないとしたら、ママの教え方が悪いのよ。さぁ、どうする？」って。

というわけで、２ヶ月くらい前から、ママが真面目に私に『バックウィーヴ』を教えてくれたから、私も出来るようになったってわけ。
でも、時々お尻がママの足に激突して、「クリちゃん、どこ見てるの！」って怒られちゃうのよ。
どこ見てるって前見てるのよ。後ろ見ながら下がれるわけないじゃない。イヌなんだからさ。

そのうち、「立って歩け」とか言われそうだけど、さすがに今からじゃ腰が痛そうでイヤだわ。
立って歩くのは、ニッキーに任せようかしら。