人に言えない、恥ずかしい話

私が雷の音や、花火の音が嫌いだって話は前に書いたと思うけど、実は雨音も嫌いなの。
雨が降ると、雷が鳴るって連想しちゃうから、雨音が激しくなると、そわそわしてじっとしていられなくなるのよね。

ある日、ママが会社に行って留守だった時、夕立があったの。
ハンスやニッキーはいるけど、全然頼りにならないから、とにかくその場を離れたくて私は一人で部屋を出たわ。
もちろんドアは自分で開けていくの。
居間に下りてみたけど誰もいないの。
きっとおばあちゃんは自分の部屋にいるんだわ。

それから私は居間のドアも開けて、階下に下りて行ったの。
私がこんな思いをしていても、子供達は様子を見に来るわけでもないのよね。

一人で玄関の前まで行った時、急にトイレに行きたくなっちゃったのよ。
ところが、バスルームは閉まっていて入れない。
まさか玄関のフローリングの上でするのもねぇ。
どこかに出来る場所はないかと探していたらドアが開いたの。
「影」の部屋だったわ。
もちろん「影」は出かけていて留守。

そっと部屋に入っていくと、床の上に洋服だとか、いろんなものが散らかっているのよ。
フカフカして踏み心地もいいし、誰も見ていないわ。うふふっ。

それから何食わぬ顔で玄関まで来て、ママが帰ってくるのを出迎えたの。
ママはちょっぴりビックリしたみたいだけど、そのまま私を部屋に連れて行ってくれたわ。
よしよし、バレてないみたい。

でも結局夜遅くに帰ってきた「影」に通報されて、私だってバレちゃった。
時間も経っていたから、ママは怒らなかったけど、自然現象って言うのは我慢出来ないものよ。
それに、私に入られて困るんだったら、ドアは鍵をかけておかなくっちゃね。
あぁ、すっきりした。

あっ、お食事中だった？ごめんさない。

とうとう、這い上がれないくらい落っこちちゃったけど、ワンクリックよろしくネ。
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