試練の時 PART II

★家が狭いと僕は犬舎なの？

引越をしても、毎日散歩には行かなきゃいけないわけで、ママと私達は新しい散歩コースを探す毎日だったわ。
ところが昨日も書いたように、とにかく仮住まいの家の周りには一切土が無かったの。
公園もなければ、街路樹さえ無かったの。

自転車でしばらく走った所になんとか公園を見つけたんだけど、子供達はなかなか慣れなくて、ゆっくりトイレも出来ない始末。
今までの散歩コースは小川の両側にある緑道だったから、車もほとんど通らなかったし、桜並木がちょうどよい日陰を作っていたけれど、今度の場所はまさにアスファルトが続く住宅街。
街路樹が無いばかりか、歩道も無いから、自転車で走っていると、すぐ横を車が通るのよ。
私は車がこっちに走ってくると、ついつい何かおっきな動物が向かってくるような気がして、緊張して目が離せなくなって伏せて狙っちゃうし、子供達は慣れない道でおどおど走るから、知らないワンに遭うと牽制しちゃって、ハンスが「こっちに来るなよ。（ワンワン）」とか言うし、ニッキーは早くその場を立ち去ろうとして、足が早回しになってるのよね。
本当にドタバタしていたわ。

それから、雨の日はお散歩が無いから、公園のトイレに行かれないのよ。
前は庭で済ませれば良かったんだけどね。
だからニッキーの昼トイレと一緒で、雨が降るとみんなお風呂場でトイレを済ますようになったの。
ところが、とっても狭いお風呂場だから、みんな一緒に入るわけにいかないのよ。
そうなると、トイレが一番近くて我慢できないニッキーが一番。その次がなぜかハンス。そして一番最後が私なのよね。
もちろんシーツはちゃんと替えてくれるけど、なんであたしが一番最後なのよ。
私はいつも一番なのに！

でもなんと言っても最悪だったのは、私達は誰一人仮住まいの場所を覚えられなかったっていうこと。
散歩に行って帰ってきても、いつも家に入る私道を通り過ぎて、ママの自転車とぶつかりそうになったわ。
やっと覚えられたのは、半年後の仮住まいを引越す頃だったのよ。
ふ～、疲れた。

みなさんのおかげで、ちょっぴり復活嬉しいワン。
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