訓練ことはじめ
ママはドッグショウのへたくそな練習を始めた頃、わたしに「訓練」って言うのも始めたの。『二兎追うものは一兎も得ず』っていうことわざを知らないのかしら。
私の実家のパパは「訓練」と言うのを教えてくれる人だったの。だから里帰りするたびに、ママはいろんなことを教えてもらうんだけど、何しろ飲み込みが悪くって、家に帰ってから私に教えようとするんだけど、どうもパパの言ったことと違うんじゃない?ってことが多かったわ。
それでも私はいろんなことを教えてもらうのが楽しくって、多少のことは大目に見てきいてあげたの。
私の「訓練」ってやつはテニスボールで遊びながら始まったわ。
私はこのテニスボールってのが大好きだから、ついつい釣られてやっちゃうの。
「おすわり」とか「マテ」とか言うのは毎日家の中でご飯を前にやらされていたから「簡単、簡単!」って思っていたら、足をくずしちゃいけないとか、ちゃんとママの左側にいなきゃいけないとか、結構面倒くさいの。
なんでこんなこと始めちゃったのかしら。
でも楽しいこともあったのよ。ママの足の間をくるくるくぐるやつとか、遠くにあるボールを取りに行くとか。
『こんなことなら毎日やっても楽しいかも。』なんて軽く考えていたのがいけなかったみたい。
気がついたらどっぷり訓練漬けになっていて、ちゃんと覚えないとママの機嫌が悪くなることがわかったの。
ママの教え方だっていまいちなのに、そうそう完全に出来るわけないじゃない?
こんなことならやらなきゃよかったかも。って何度も思ったんだけど、私がちゃんとやると、ママがとっても嬉しそうな顔をするから、しばらくは付き合ってあげることにしたの。でもそれが7年も続くとは…。
続きはまたね。
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